江戸時代に入ると、観音巡礼が盛んに行われるようになります。
鎌倉郡においても、鎌倉、横浜戸塚、藤沢などにまたがる鎌倉郡三十三箇所が設けられました。
しかし、明治に入って廃寺となってしまった寺も多く、昭和に入って鎌倉市内の寺院のみで三十三箇所が設けられています。
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第１番
（十一面観世音）
たのみある しるべなりけり 杉本の 誓いはすえの 世にもかわらじ
第２番
（准胝観世音）
みほとけに たのむちからの つよければ 水もほのほも 身にかかるかは
第３番
（千手観世音）
かれきにも 花さくちかい 田代寺 世をのぶつなの あとぞ久しき
第４番
（十一面観世音）
はせでらへ 詣りて沖を 眺むれば 由比のみきはに 立つ白波は
第５番
（如意輪観世音）
のちの世を かけてはたのむ 観世音 すくひたまえる あみはもらさし
第６番
（千手観世音）
はるは花 あきはもみじを あやにせし にしきの山に のぼるうれしさ
第７番
（聖観世音）
やみの世を てらすほとけの みひかりに ふるる人こそ 実にぞうれしき
第８番
（十一面観世音）
ももあまり 八つとかぞふる わづらいを ひとたちにする ちえのいちはし
第９番
（聖観世音）
はるばると まいりておがむ 観世音 ほとけのおしえ 弥陀の浄土へ
第１０番
（聖観世音）
よきにつけ あしきにつけて み仏の たのむわが身は いざくにのため
第１１番
（聖観世音）
うまれきて としのなきこそ ものうけれ たのむほとけの 慈悲にのびゆく
第１２番
（聖観世音）
うえもなき ほとけののりに あう身こそ 世々にたうとき めぐみなりけり
第１３番
（魚籃観世音）
とかおもく まよいのつもる つゆの身も たのむ仏の ひかりにぞきゆ
第１４番
（聖観世音）
たちいにも 念仏のこえを たづねつつ むかうる慈悲の ふかきみほとけ
第１５番
（聖観世音）
ふかき夜の ゆめにすくせし わが身にや さいはひにむく しるべなるらん
第１６番
（聖観世音）
なにはえの よきもあしきも おしなべて いまはの人の すくうのりかな
第１７番
（十一面観世音）
みほとけの ちかいもふかき 海原の ひろき世にしく 慈悲のおしへは
第１８番
（如意輪観世音）
いつる日も 入る日とともに 南無阿弥陀 ほとけのひかり うけぬ日ぞなき
第１９番
（十一面観世音）
にごる世に まよふわが身の このままに はすのうてなに のるぞうれしき
第２０番
（千手観世音）
かづかづの のぞみもとむる もろひとの ねがひをはたす ちかひをぞきく
第２１番
（聖観世音）
なにごとも こころのままに 成就院 ほとけのちかひ たのもしきかな
第２２番
（如意輪観世音）
みのりとく わしのみやまを まのあたり 弥陀のみくにに 入るここちして
第２３番
（聖観世音）
かぎりなき いきとしいける ものをみな もらさでめぐむ 慈悲のちぶさに
第２４番
（十一面観世音）
きよみづを てつ井にうつす 観世音 すゑの世までも ひかりかがやく
第２５番
（千手観世音）
ありがたや いづみがやつの きよみづに こころのあかを あらふもろ人
第２６番
（十一面観世音）
ふだらくの ちかひもひろき うめがやつ いろかもおなし のりのすがたぞ
第２７番
（聖観世音）
そめいろの かづかづうつる 世の中を ひとすじにとく みほとけののり
第２８番
（千手観世音）
世の中の やみぢをてらす みほとけの きよきひかりの かぎりなければ
第２９番
（聖観世音）
たづねやま わけ入りのりを きくときは とそつのにはも とほからぬなり
第３０番
（聖観世音）
くももなき そらにぞすめる 月かけを おのがこころに うつし見るかな
第３１番
（聖観世音）
けふよりぞ こがねのやまに 入りにけり きよきさとりの ちえをとりつつ
第３２番
（聖観世音）
たのもしや ちかひのみちは ときはにて そのしるしある 松の岡やま
第３３番
（十一面観世音）
ただたのめ 大慈のちかひ あまねくば けふもきえなん のちのちのみち
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