別冊『中世歴史めぐりyoritomo-japan』




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2013年7月3日水曜日

流人源頼朝に恋した北条政子

1186年(文治2年)4月8日、源義経の愛妾静御前は、鶴岡八幡宮で舞を披露しますが、義経を慕う今様を歌いながら舞ったことから源頼朝の怒りを買います。

しかし、頼朝のそばで静の舞を見ていた北条政子は、自分の頼朝に対する情愛を述べ、今の静の気持ちを説いたといいます。




『吾妻鏡』によれば・・・

「あなたが流人として伊豆の国にいたとき、あなたは私を愛してくれましたが、父の時政は平氏全盛の時期であることを恐れ、私を家に引き込めてしまいました。

しかし、あなたを慕う私は、闇の夜や激しい雨の中をはばからず、あなたの所へ通いました。

石橋山の戦いのときには、私はひとりで伊豆山にいて、あなたの生死もわからなくなり、日夜心配で生きた心地もしませんでした」

と振り返えり、

「そのときの私の気持ちと今の静の気持ちは同じです。

義経との愛情を忘れて、今ここで義経を恋い慕わないようであるなら、静は貞女とはいえません」

と続けたといいます。


頼朝・政子の腰掛石

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